ひらめき☆ときめきサイエンス
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※申込みは以下のホームページからできます。
茨城大学工学部の開催プログラム
血液型のDNA解析 ~なぜA、B、Oが存在するのか?~
内容
遺伝子には、その生物個体が生きるために必要な情報が記録されています。また、遺伝子の情報は親から子へと、文字どおり遺伝します。その遺伝の過程で、遺伝子に変化が生じれば、それが生物の進化につながります。
今回は、なじみのあるABO式血液型を決定する遺伝子を題材に用います。ABO式血液型遺伝子はとても変わった進化のパターンをしています。
PCRや電気泳動といったDNAに関する実験と、DNAデータベースを用いた解析をとおして、遺伝子進化に関する研究を体験してみましょう。
日付
平成28年7月31日(日)
場所
茨城大学 日立キャンパス N1棟
対象
高校生20名
講師
北野 誉 (きたの たかし) 工学部・准教授
金属中の水素を観る
内容
【はじめに】
今、石油や天然ガスに代わるエネルギー源として水素が注目されています。応用例として水素燃料電池自動車があります。水素は再生可能エネルギーといえませんが、再生可能エネルギーと違い、持ち運びができて使いたい時に使えます。水素を効率よく持ち運びして使うためには、今のところ高い圧力で金属製の容器に閉じ込める必要がありますが、まれに金属が高圧の水素に触れるともろくなることがあります。これを水素脆化(ぜいか)といいますが、水素を利用するにはこれを防止しなければなりません。水素脆化は、金属の中にごくわずか(0.01%以下)の水素が入り込むためであることは分かっていますが、どういう条件の時、微視的にどこに入るかよく分かっていません。そこで金属中の水素を観察する研究が重要になります。今回は次に述べるように、水の電気分解で発生する水素を利用して、金属中に水素を導入し、それがどこから放出されるかを観察します。
【内容】
まず、①水素脆化現象の概要、②材種により水素脆化の起こりやすさが大きく変わること、③それが結晶構造の違いに基づくこと、④金属の結晶構造の復習、⑤水の電気分解の復習、⑥水素観察法の原理、をスライドや模型により理解します。
次に、⑦試料の準備、⑧水の電気分解による試料への水素の導入、⑨観察準備、⑩走査電子顕微鏡を用いた観察、を行います。観察の待ち時間に応じて、⑪水素脆化試験、⑫走査電子顕微鏡の原理の理解、⑬結晶模型作製による金属の結晶構造の理解、を行います。
そして最後に、⑭実験結果のまとめ、⑮結果の解釈、⑯質疑応答、を行います。
日付
平成28年8月10日(水)
場所
茨城大学 日立キャンパス W1棟 401a教室
対象
高校生12名
講師
伊藤 吾朗 (いとう ごろう) 工学部・教授