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インタビュー:茨城大学工学部の教授たちの挑戦
 
 
 
黒澤馨教授
黒澤 馨 (くろさわ かおる)
工学博士
1954年茨城県生まれ
1977年東京工業大学工学部 卒業
1982年東京工業大学大学院博士後期課程 修了
1982年東京工業大学工学部 助手
1997年東京工業大学工学部 教授
2001年茨城大学工学部教授.現在に至る.
こうした功績を研究者としてどう感じていますか。
 
  私は学部時代から茨城大学に来る前まで、東京工業大学にいました。東工大で助教授になったころ、「世界の有名人になろう」と決めたんです(笑)。そのためにはどうしたらいいか考えました。
  暗号の世界には、「CRYPTO」あるいは「Eurocrypt」という国際会議があり、世界で一番レベルが高い。これに論文を通すのは大変で、今や競争率が6〜7倍。しかし、ここに一本でも論文を通せば有名になれるわけです。じゃあどうやって論文を通そうかと。誰もやっていない研究分野を見つけて努力したわけです。あとは英語ですね。論文も学会でも英語が必要ですから。
 
  そういうことを箇条書きにして、研究室に張っておいたわけです。「有名になろうと心に誓え」「誰もやっていない分野をさがせ」「論文をレベルの高い学会に通せ」「英語を勉強せよ」と――。
  そういう話をすると、何て不純な動機だと言われそうですが、たとえば誰もやっていないことをやろうとすると、自ずと発想が独創的になります。一度そういう考えに立つと、自然に邪道でない真っ当な研究の道に繋がるわけです。有名になろうと思ってよかったなと思いますね。
 
  CryptoStatsというサイトには、世界トップクラスの研究者がランキングされているのですが、私の名前も挙げられています。世界には何万人という研究者がいるわけですから、それは名誉なことだと思います。
  私と一緒にCMACを作った名古屋大学の岩田君も東工大出身で、私の研究室の学生でした。私が茨大に赴任した一年後、彼も助手として茨大に来て、一緒に研究を行ったわけですが、私の専門はどちらかというと公開鍵暗号、岩田君は共通鍵暗号。ある程度違う得意分野をもった研究パートナーがいたことは、非常に良かったと思います。研究パートナーは非常に重要ですね。
 
茨城大学工学部をめざす人たちへのメッセージ。
 
  有名人をめざせ!(笑)何でもいいと思うんです。研究者でもゲームのプログラマーや画期的なソフト開発者でも。どんな分野でもいいから、有名人を目指して欲しい。
  有名になるには、その分野で一番になるということですから、そのために何を努力したらいいか、自分で考えなければいけない。そこに意味があると思います。
 
(編集注)このインタビューの直後、岩田先生と連名で電子情報通信学会の業績賞を受賞されました。
 
 黒澤研究室のホームページ
 
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